どうもお久しぶりです。 ぴ~とるいじです。

今回記載した新規SSは、没キャラの【名城 汐音】が主役の話しとなっております。

前回の【忘れ去れし創造神の神子(SS)】同様、私が書いたのですが、

実はゲーム制作練習のシナリオでもあります。 なのでいずれこの作品がゲーム化すると思われます。

 

今作のSSは前作と違い、所謂ラノベ風に書いております。

又、より長い物語、動きの描写説明、等を自らの課題として書いております。

相変わらず拙い文章ですが最後まで読んで頂けると有難いです。 それでも書きたかったやー!!

 

※今作はあくまで、没キャラを起用した物語ですので本企画とは一切関係ありませんのであしからず。


序章『聖杯戦争』

 

 

陽は落ちて辺りは暗闇が支配する時間。

そんな深夜の郊外にある森林帯で少女が独りで佇んでいる。

少女の周りには人影は見当たらない、しかし少女は「誰か」に向かって喋る。

 

『ん~ここなら心置きなく戦うことが出来るね? 

 こんなに派手に身体を動かせる機会なんて滅多にないから。 ずっと、ワクワクしてるよ! 』

 

少女以外には誰も居ないはずなのに少女の問いかけに「誰か」が応える。

 

『しかしながらマスター、この様な形で戦う必要はないでしょう。

 相手が“魔術師”であれば、正面から挑んでくるとは思えません。』

 

目に見えない誰かはどこか落ち着きのある声で少女を諭している様だ。

しかしその落ち着いた声とはまた「違う声」が聞こえてくる。

 

『無駄だ無駄、この女はバカ正直にしか出来んのよ。』

 

と言いながら「違う声」はガハハと笑いながら尚も少女を馬鹿にしている。

馬鹿にされた少女は怒りを現わにしてそこに居るであろう、

誰かに向かって拳を突き出すが、空を切るばかりである。 

そんな馬鹿な事をしていると落ち着た声の主が言う。

 

『マスター落ち着いてください、これから戦うのですよ? 

 それに“その者”の口が悪いのはいつもの事ではありませんか。』

『ほぉ……この俺様に喧嘩を売ろうってぇのかぁ? 

 何処の馬とも知れない“英雄”様は礼儀を知らんと見えるわい。

 まぁ仕方ないわな、何処の誰かも分からぬ英雄様じゃあのぅ。』

『ふっ、英雄とは違い、忌み嫌われる下賎な貴様なぞ直ぐにでも片付けてやるぞ? 』

 

静まり返った森林でさらに空気が張り詰める。

少女の周りに居るであろう「2人」がお互いにいがみ合い、空気が張り詰めているのだ。

当然である。 2人の「人外」のモノがその様なことをすれば、

自ずと辺り一帯が「人」の迄ぶ領域では無くなるのであるから。

しかし唯一、人であるはずの少女は何の躊躇なく人外に向かって言い放つ。

 

『2人ともやめー!! どうしてアンタ達は仲が悪いかな~。

 これからアタシ達は“3人”で戦って行かなきゃならないのよ? 分かってる?

 3人で協力しなきゃこの“聖杯戦争”は勝ち残れないよ? 』

 

少女は言う「聖杯戦争」と……。

 

聖杯戦争とは。

万物の願いを叶える「聖杯」を奪い合う争い。

聖杯を求める七人のマスター(魔術師)と、

彼らと契約した七騎のサーヴァント(使い魔)がその覇権を競う。

他の六組が排除された結果、最後に残った一組にのみ聖杯を手にし、

願いを叶える権利が与えられる。

勝利の為には、マスターか、そのサーヴァントを倒す。

もしくはマスターの令呪を無効化し、

強制的にマスターとしての資格を失わせることが必要となる。

 

 

これが聖杯戦争と呼ばれる「魔術儀式」である。

儀式を行う為に魔術師はサーヴァントを召喚。

そして契約して初めて使役する事が可能である。

原則として1人が使役出来るのは「1体」のサーヴァントである。

だがしかし、少女は「2体」使役している様である。

それを知るためには少女である「名城 汐音」を知る必要がある。

 

 

序章『聖杯戦争』~終