どうもお久しぶりです。ぴ~とるいじです。

今回記載しました『シナリオ』というよりSSなんですが…。

シナリオライターの十時鳰及び海豚号ではなく、私ぴ~とるいじが書いております。

今までは『没シナリオ』を記載していましたが、私が制作した【ミコちゃん】が好き過ぎて、

ノリと勢いと愛で書き上げてしまいました(^^;)

 

新規SSとして書いているので、実際には没シナリオではないですね。

本企画とは一切関係ないのですが、どうしても物語を書きたくなりまた。

この様なSS等は今まで書いた事がなかったので、拙い文章ですが最後まで読んで頂けると有難いです。

この後色々とあとがきとか書かせて頂いて、

補足して読んでくださった方に理解してもらいたいと思ってます。

 

まえがきはこの辺りで終わらせて、本編を読んで頂きたいと思います。

最後になりましたが、ミコちゃんのプロフィールを読んで頂けるとより

このSSが理解出来ると思われます。



第一章~『願い(神子)』


 今ではなく遠い昔……。

 ある【創造神】を崇拝し神の祝福を受ける一族がいた。

 その一族は神の力の一端を宿し、人々に幸福を与え繁栄を築いた。

 一族は人々の【願い】を叶え続ける、それは大地の恵み、富、平穏……

 幾多の【願望】を受け止めるのであった。


 受け止めるのは一族の中でも最も神の力を有する者である。

 この者は神の子として扱われ、人としての生を歩むことなく

 その存在を【神子】として歩み…そして終えるのあった。

 神子は生まれながらにして神の祝福を受けている。

 その証が全身に刻まれた【神の刻印】である。

 全ての者達の頂点となる存在で一族をはじめ、

 一族に付き従う者達にも崇め讃える存在であった。


 ―月日は流れ。

 一族の力を、全ての者の願いを叶える【願望機】を求め

 幾度もの侵略行為を受けるが、これをその強大なる力を持って

 一切を寄せ付ず防ぐのであった。

 そう、それは【争いを失くし】【殲滅】を持って

 人々の【願い】を具現化した【神子】の【スガタ】であった…。

 幾度もの殲滅が行われた後、ようやくの平穏が訪れる。

 かに見えたが…、一族に付き従う者達は口にする。


 『あぁも容易く兵団を“殲滅”する事が出来るのか!?』

 『ありえない!“争いなく”事が終わるなんて!!』

 『あの様な“スガタ”が神子なわけがない…あってはならない』

 『アレは我々に幸福“だけ”を与えるのか…?いずれ我々に……』


 幸福を与えられ、そして願いを叶えて貰ったはずの者達は、

 一族を、神子を恐れていくのであった。

 平穏に見えるこの地ではあるが、それは数多の【死体】で築かれていた、

 一族に付き従う者達はその死体にいずれ自分たちも加わるのでは、

 と思いはじめる。やがてその思いは大きくなり確固たる【畏怖】として現れるのであった…。


 誰かが言う。

 『どうすれば我々に平穏が訪れるのだ、いっそ奴らを…』

 『ば、馬鹿なこと言うんじゃねぇ!』

 『そうだ、そんな事したら俺達が殺されちまう』

 『ああ、私の可愛い子供達は平穏には暮らせないのね』

 『ただ、そうただ平穏を求めていただけなのに、なぜこんな目に』

 『俺達は平穏を“願った”はずだ…』

 『そうだよ、“願い”だ!』

 『お前さん、何言ってやがるんだ…?』

 『平穏を願ったところで何も起きないじゃないか』

 『だから皆で願うんだよ、“奴らがいなくなりますように”ってさ』


 この一言により人々に新たな願いが生まれた。

 【平穏】ではなく【一族がいなくなるように】と……。

 人々は願う、自分達が平穏に暮らすには一族がいなくなれば良いと、

 この願いは果たして【純粋な願い】なのか、それとも【歪な願い】なのか…。


 人々が願ってから程なくして、不可思議な事が起こる。

 そうそれは一昼夜にして【一族】が忽然として姿を【消した】のである。

 人々は歓喜した、自分達を脅かすあの一族が町から居なくなったのだ。

 だがしかし、一族はどうなったのか……。



第一章~『願い(神子)』~終